クレジットカード全般

決済代行会社とは?全東信の破産でわかるカード払いの裏側と手数料

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2026年7月、「決済代行」という、ふだんあまり耳にしない業種の会社が破産したというニュースが流れました。破産したのは株式会社全東信。飲食業を中心にクレジットカードの決済サービスを提供していた会社です。

このニュースを見て、「決済代行会社って、そもそも何をしている会社?」「自分のクレジットカードは大丈夫なの?」と疑問に思った方も多いのではないでしょうか。

実は、私たちがお店でカードを1枚出して「ピッ」と払うその裏側では、複数の会社がバトンをつなぐようにお金を動かしています。今回の破産は、そのバトンリレーの一区間を担っていた会社が止まってしまった、という出来事です。

この記事では、今回のニュースを入口にして、

  • カード払いの裏側で「お金がどう流れているか」の基本地図
  • VisaやMastercardが実は「カードを発行する会社」ではないこと
  • お店が払っている手数料の実態(飲食店の平均はおよそ3%前後)
  • 決済代行会社が破綻すると、お金の流れのどこが止まるのか

を、専門用語をできるだけかみくだいて解説します。ニュースの詳報ではなく、「仕組みがわかるようになること」がゴールの記事です。

目次

決済代行会社の全東信が破産——まず事実関係を整理

最初に、今回のニュースの事実関係をコンパクトに押さえておきます。

何が起きたのか

信用調査会社の東京商工リサーチによると、株式会社全東信(大阪市中央区・2006年設立)は、2026年7月6日に大阪地方裁判所へ破産を申請し、同日、破産手続きの開始が決定しました。

負債総額は約1,259億2,900万円(2025年3月期決算時点)にのぼります。なお、東京新聞の報道では、今年最大規模の倒産と伝えられています。

今回のニュースの骨格を表にまとめると、次のとおりです。

項目 内容
会社名 株式会社全東信(大阪市中央区・2006年設立)
破産申請 2026年7月6日に大阪地裁へ申請、同日開始決定
負債総額 約1,259億2,900万円(2025年3月期決算時点)
主な事業 飲食業を中心としたクレジットカード立替払いサービス
特徴 業界初の週2回・月6回の早期決済サービス
規模 加盟店20万店以上(2018年9月時点)、2020年3月期売上高約82億円

(出典:東京商工リサーチ)

全東信はどんな会社だったのか

東京商工リサーチによると、全東信は飲食業を中心に、サービス業や物販業などを対象としたクレジットカードの立替払いサービスを手がけていた会社です。カード業務に付随する業務全般の代行や、経営コンサルティングも併営していました。

特徴的だったのは、業界初とされる「週2回・月6回」の早期決済サービスです。カードの売上代金をお店が受け取れるタイミングを早める、というサービスに定評がありました。規模としては、2018年9月時点で加盟店20万店以上、2020年3月期の売上高は約82億円でした。

破産に至った経緯について、東京商工リサーチは、コロナ禍で飲食店の営業制限などの影響を受けて業績が悪化し、その影響が緩和した後も過年度の金融債務が重く、財務の健全化に至らなかったと記載しています。

影響はどこに出ているのか

今回の破産で影響が心配されているのは、全東信のサービスを利用していた飲食店です。飲食店で売上代金が未入金となり、回収が難しくなる可能性が報じられており、飲食業の団体である食団連が7月6日から7日にかけて会員へ注意喚起を行いました。また、全東信に貸し付けていた銀行業界でも、7月7日にかけて対応策の発表が相次いでいます。

ここまでがニュースの骨格です。では、そもそも「クレジットカードの立替払い」「決済代行」とは何なのか。それを理解するには、まずカード払いの基本の仕組みを知る必要があります。

カード払いの「お金の流れ」基本地図——登場するのは4者+決済ネットワーク

お店でカードを使ったとき、お金は「あなた→お店」に直接動いているわけではありません。基本形として、次の4者が登場します。

登場人物 やさしく言うと 具体的には
① カード利用者 カードで払う私たち 消費者
② 加盟店 カード払いを受け付けるお店 飲食店・小売店など
③ イシュアー カードを発行する会社 銀行やカード会社
④ アクワイアラー お店とカードの契約を管理する会社 お店側と契約する金融機関・事業者

流れを言葉にすると、こうなります。

  1. あなた(①)がお店(②)でカードを出して支払う
  2. あなたにカードを発行した会社(③イシュアー)が、いったんお金を立て替える
  3. お店側の契約を管理する会社(④アクワイアラー)を通じて、お店にお金が入金される
  4. 後日、あなたはカードの利用代金を③に支払う

つまりカード払いは、「発行する側の会社」と「お店側の会社」の2つの窓口が、あなたとお店の間に入ってお金をつないでいる仕組みなのです。

1,000円のランチをカードで払ったときのイメージ

イメージしやすいように、1,000円のランチをカードで払った場合で流れを追ってみましょう。

  • あなたはお店で1,000円をカード払いにします。この時点で、あなたの財布からお金は出ていきません。
  • あなたのカードを発行した会社(イシュアー)が、あなたの代わりにお金を立て替えます。あなたが実際に払うのは、後日の利用代金の請求(口座引き落としなど)のタイミングです。
  • お店には、お店側の窓口(アクワイアラーや、後で説明する決済代行会社)を通じて売上代金が入金されます。このとき、後述する「加盟店手数料」が差し引かれるのが基本の形です。

ポイントは、あなたが払うタイミングと、お店がお金を受け取るタイミングは別々に動いているということです。その間をつないでいるのが、カードを発行する会社とお店側の窓口という「裏方」の会社たちです。そして今回のニュースは、この「お店がお金を受け取る」側の区間で起きた出来事でした。

では、VisaやMastercardは何をしている?

ここで多くの人が誤解しているポイントがあります。手元のカードにはVisaやMastercardのロゴが大きく載っているので、「Visaが発行したカード」と思ってしまいがちですが、VisaやMastercardは、カードを発行している会社ではありません。

カードを発行しているのは、上の表の③イシュアー(銀行やカード会社)です。ではVisaやMastercardは何かというと、③と④の間をつなぐ「決済ネットワーク」です。世界中のイシュアーとアクワイアラーが共通のルールでお金をやり取りできるように、ネットワークとルール、そして後で説明する手数料の「標準料率」を提供しているのが彼らの役割です。

これは両社の公式ページにも明記されています。Mastercardの公式サイトによると、インターチェンジ(後述する会社間の手数料)とは「加盟店と契約している金融機関・非金融機関(アクワイアラー)がカード会員のカード発行会社(イシュアー)に支払う手数料」であり、Mastercardは標準料率を設定するものの、インターチェンジから収益は得ていないとされています。

Visaの公式サイトでも同様に、Visaはこの手数料(インターチェンジフィー)を「設定する役割」を担うものの、その収益そのものは得ていないと説明されています。手数料を受け取ったイシュアー側は、その収益を信用供与(利用代金を立て替える機能)や不正利用の防止などに投資しているとのことです。さらにVisaは、アクワイアラーがお店に請求する手数料(加盟店手数料)はお店とアクワイアラーの直接交渉で決まり、Visaはその交渉には関与しないとも明記しています。

まとめると、こうなります。

  • Visa・Mastercard=決済ネットワーク(ルールと標準料率の設定者)
  • カードを発行するのはイシュアー(銀行・カード会社)
  • お店と契約するのはアクワイアラー

「Visaカード」と呼ばれているものは、正確には「銀行やカード会社が発行した、Visaのネットワークを使えるカード」なのです。

決済代行会社はどこに入る?——小さなお店のための「まとめ窓口」

基本地図がわかったところで、いよいよ本題の「決済代行会社」です。

一般的な決済代行のイメージ

先ほどの4者の地図では、お店は④アクワイアラー(お店とカードの契約を管理する会社)と契約する必要がありました。ただ、カードにはVisa・Mastercardをはじめ複数のブランドがあり、電子マネーやQRコード決済まで含めると、お店が受け付けたい決済手段はたくさんあります。小さな飲食店が、それぞれの決済手段について個別に契約や手続きを行うのは大変な手間です。

そこで登場するのが決済代行会社です。一般的な説明としては、複数の決済手段との契約や入金管理の手間を、お店に代わってまとめて引き受ける「まとめ窓口」のような存在です。お店から見れば、決済代行会社と1本の契約を結べば、さまざまな決済に対応でき、売上金の入金もその会社経由で受け取れる、という形になります。

つまり決済代行会社は、先ほどの基本地図の中では「お店とお店側の契約窓口の間」に位置しています。お店にとっての実務上の窓口が、アクワイアラーではなく決済代行会社になるイメージです。

決済代行会社が入った場合のお金の流れを、あらためて並べるとこうなります。

カード利用者 → カードを発行する会社(イシュアー) → お店側の契約を管理する会社(アクワイアラー) → 決済代行会社 → お店

私たち消費者から見える景色は何も変わりません。カードを出して払うだけです。しかしお店側から見ると、売上代金の入金経路の途中に決済代行会社が入っている——ここが、この記事でいちばん覚えておいてほしい構造です。

なお、ここまでは決済代行という業態の一般的な説明です。ここからは、一般論と区別して、全東信という個別の会社について報じられている事実を見ていきます。

全東信の場合はどうだったのか

ここからは、一般論ではなく全東信という個別の会社の話です。東京商工リサーチの記載によると、全東信が手がけていたのは、飲食業を中心としたクレジットカードの立替払いサービスでした。そして、「週2回・月6回」という業界初の早期決済サービスに定評があった、とされています。

通常、カードの売上代金がお店に入金されるまでには一定の間隔があります。全東信は、その入金サイクルを「週2回・月6回」まで早めるサービスを特徴としていました。売上金を早く受け取れるこのサービスは、東京商工リサーチが「定評があった」と記すもので、2018年9月時点で加盟店は20万店以上に達していました。

ここで大事なのは、「お店へのお金の入金が、全東信を経由する形になっていた」という構造です。この構造が、後述する「破綻時に何が止まるのか」に直結します。

手数料は誰が、いくら払っている?——飲食店の平均は3%前後

カード払いの仕組みの話で、もう一つ知っておきたいのが手数料です。

消費者ではなく、お店が払っている

カードで支払うとき、私たち消費者が店頭で手数料を上乗せして払うことは、原則としてありません。現金で1,000円のランチは、カードでも1,000円です。

その代わり、お店側が「加盟店手数料」を負担しています。お店は売上代金から手数料を差し引かれた金額を受け取る、というのが基本の形です。

飲食店の加盟店手数料は平均3%前後

では、お店はどれくらい払っているのでしょうか。公正取引委員会・経済産業省・農林水産省・厚生労働省が作成した飲食店向けリーフレット(2025年8月)によると、2024年度に実施されたアンケート調査での飲食業の加盟店手数料の平均は、おおむね3%前後です。興味深いのは、料率の交渉をしたかどうかで平均に差が出ている点です。

交渉の種類 交渉を実施した 実施していない
契約締結時の入札・見積り合わせ 2.92% 3.13%
契約締結時の料率交渉 3.02% 3.13%
契約締結後の改定交渉 2.98% 3.09%

1,000円のランチをカードで払うと、およそ30円分をお店が手数料として負担している計算です。お店の立場では、この3%は決して小さくない数字です。

また、この表からは「交渉した飲食店のほうが、平均料率が低い」傾向も読み取れます。単純計算ですが、月100万円のカード売上があるお店の場合、料率3.13%なら手数料は月31,300円、2.92%なら月29,200円。その差は月2,100円、1年間ではおよそ25,000円になります。数字としては小さく見えても、積み重なるとお店の経営に効いてくる差です。

手数料の「原価」——インターチェンジフィーとは

お店が払う加盟店手数料の原価の一部になっているのが、インターチェンジフィーと呼ばれる会社間の手数料です。

政府作成の飲食店向けリーフレット(2025年8月)では、「インターチェンジフィーとは、加盟店と契約するクレジットカード会社が支払う手数料です」と定義されています。Mastercardの公式サイトの定義で補うと、お店側の契約を管理する会社(アクワイアラー)が、カードを発行する会社(イシュアー)に支払う手数料です。

つまり、お店が払った加盟店手数料の一部は、インターチェンジフィーとしてカードを発行する会社側へ流れていきます。そしてこの標準料率を設定しているのが、決済ネットワークであるVisaやMastercardです(前述のとおり、両社ともここから収益は得ていないと公式に説明しています)。

手数料の流れを整理すると、次のような二段構えになっています。

  1. 加盟店手数料:お店 → お店側の契約を管理する会社(アクワイアラー)。Visaの公式サイトによると、この手数料はお店とアクワイアラーの直接交渉で決まり、Visaは交渉には関与しません
  2. インターチェンジフィー:アクワイアラー → カードを発行する会社(イシュアー)。標準料率はVisa・Mastercardが設定しています

「お店が払う手数料」と「会社同士でやり取りされる手数料」は別の階層の話であり、後者が前者の原価の一部になっている——この二段構えを押さえておくと、カード手数料のニュースがぐっと理解しやすくなります。

2022年に標準料率が公開された

このインターチェンジフィーの標準料率について、公正取引委員会と経済産業省は2022年11月30日、Mastercard・UnionPay(銀聯)・Visaの3ブランドから標準料率が公開されたと発表しました。

背景には、公正取引委員会の「クレジットカードの取引に関する実態調査報告書」(2022年4月8日)と、経済産業省の検討会とりまとめ(2022年3月22日)で、加盟店とアクワイアラーの間の手数料の交渉や、アクワイアラー間の競争を促進する観点から公開が適当である、との考え方が示されたことがあります。言いかえると、手数料の「原価」にあたる部分が見えるようになれば、お店側が手数料の交渉をしやすくなり、お店側の契約を管理する会社同士の競争も進むはずだ、という狙いです。

具体的な標準料率は、各社の公式サイトで確認できます。

  • Visa:https://www.visa.co.jp/about-visa/interchange.html
  • Mastercard:https://www.mastercard.co.jp/ja-jp/business/interchange.html

その後の動き——交渉は進んだのか

公開から時間が経った現在はどうなっているのでしょうか。公正取引委員会の事後検証(2025年6月)では、次の2点が指摘されています。

  1. 飲食店の加盟店手数料は、他業種と比較して依然やや高い
  2. 大部分の飲食店が、契約時・改定時に手数料率の交渉ができていない

先ほどの表のとおり、交渉した飲食店のほうが平均料率は低い傾向があるものの、そもそも交渉できているお店が少ない、というのが実態のようです。一方で、2024年末頃からは、一部の決済事業者(カード会社または決済代行事業者)が中小企業向けの低料率プランを提供する動きも出てきています。ただし政府の文書では、飲食店における認知度が十分に高まっていない可能性がある、とされています。

決済代行会社が破綻すると、お金の流れのどこが止まるのか

ここまでの仕組みを踏まえて、冒頭のニュースに戻りましょう。

止まったのは「お店への入金」の位置

もう一度、カード払いの基本地図を思い出してください。

カード利用者 → カードを発行する会社(イシュアー) → お店側の窓口 → お店

全東信は、この地図の中で「お店へのお金の入金」を担う位置にいました。飲食店を中心に、カードの売上代金を立て替えて早く入金するサービスを提供していたからです。

その会社が破産したことで、「お店への入金」というバトンリレーの最後の区間で、お金の流れが止まった可能性が出ています。実際に、飲食店で売上代金が未入金となり回収が難しくなる可能性が報じられており、食団連が7月6日から7日にかけて会員へ注意喚起を行いました。全東信に貸し付けていた銀行業界でも、7月7日にかけて対応策の発表が相次いでいます。

ここで注意したいのは、止まった可能性があるのは地図の全体ではなく、「決済代行会社からお店へ」という特定の区間だという点です。カード払いの仕組みそのもの——カードを発行する会社が立て替え、決済ネットワークがルールを提供するという骨格——が崩れたわけではありません。地図のどこで何が起きたのかを切り分けて見ることが、こうしたニュースを冷静に受け止める第一歩です。

未入金のお金はどうなるのか——現時点で断定はできない

「では、飲食店に入金されていないお金は戻ってくるの?」というのが最大の関心事だと思いますが、この点について現時点で断定的なことは書けません。破産手続きは法律に基づいて進められるもので、実務を担うのは裁判所から選ばれる「破産管財人」という専門家です。今後の対応や法的手続きについての最終判断は、破産管財人、裁判所、および各関係機関の公式発表によります

影響を受けている可能性のある飲食店の方は、憶測ではなく、破産管財人や取引先金融機関、業界団体などの公式な情報を確認することが大切です。

消費者の側から見えた「教訓」

一方、カード利用者である私たち消費者の目線では、今回の出来事から「カード払いの裏側には、カードを発行する会社や決済ネットワーク以外にも、入金を担う会社が存在している」という構造が見えてきます。ふだんは意識することのない裏方の会社が、お店への売上金の入金を担っていた——その構造が、破綻というかたちで浮かび上がったのが今回のニュースです。

よくある疑問Q&A

最後に、今回のニュースに関して消費者が抱きやすい疑問を、本記事で扱った事実の範囲でお答えします。

Q1. Visaのカードが使えなくなるの?

今回破産したのは、決済代行(クレジットカードの立替払いサービス)を手がけていた全東信という会社です。Visa・Mastercardのような決済ネットワークや、カードを発行する会社(イシュアー)が破産したわけではありません。この記事で見てきたとおり、両者はカード払いの地図の中でまったく別の位置にいる存在です。なお、個別の影響や今後の対応については、各関係機関の公式発表をご確認ください。

Q2. なぜ全東信は破産したの?

東京商工リサーチによると、コロナ禍で飲食店の営業制限などの影響を受けて業績が悪化し、その影響が緩和した後も過年度の金融債務が重く、財務の健全化に至らなかった、と記載されています。本記事で書けるのはこの範囲までで、それ以上の原因分析は公式な発表を待つ必要があります。

Q3. お店はカード払いのたびに、いくら手数料を払っているの?

政府調査(2024年度実施のアンケート調査)によると、飲食業の加盟店手数料の平均はおおむね3%前後(交渉の有無により2.92〜3.13%)です。消費者が店頭で追加負担しない代わりに、お店側がこの手数料を負担しています。なお、2024年末頃からは一部の決済事業者が中小企業向けの低料率プランを提供する動きも出てきていますが、政府の文書では、飲食店における認知度が十分に高まっていない可能性があるとされています。

Q4. 未入金になっているお店の売上代金はどうなるの?

現時点で断定的なことは書けません。今後の対応や法的手続きについての最終判断は、破産管財人、裁判所、および各関係機関の公式発表によります。当事者の方は公式情報の確認をおすすめします。

まとめ——カード利用者が知っておきたい3つのこと

今回の記事の内容を、カード利用者の目線で3つに整理します。

  1. VisaやMastercardは「カードを発行する会社」ではない。 両社は決済ネットワークであり、ルールと標準料率の設定者です。カードを発行しているのは銀行やカード会社(イシュアー)です。
  2. カード払いの手数料は、原則としてお店側が負担している。 政府調査によると飲食店の平均はおよそ3%前後で、交渉の有無によって差があります。
  3. カード決済の裏側には、複数の会社がバトンをつないでいる。 カードを発行する会社、お店側の契約を管理する会社、そして入金を担う決済代行会社。今回の全東信の破産は、そのバトンの一区間が止まった出来事でした。

カード払いは日常に溶け込んだ便利な仕組みですが、その裏側では多くの会社が役割を分担しています。仕組みを知っておくと、今回のようなニュースに接したときも、必要以上に不安になることなく、「地図のどこで何が起きたのか」を冷静に理解できるはずです。


免責事項

  • 本記事は2026年7月7日時点の公表情報(東京商工リサーチの速報、Visa・Mastercardの公式サイト、公正取引委員会・経済産業省の2022年11月30日発表、政府作成の飲食店向けリーフレット〈2025年8月〉、公正取引委員会の事後検証〈2025年6月〉等)に基づいて作成しています。
  • 今後の対応や法的手続きについての最終判断は、破産管財人、裁判所、および各関係機関の公式発表によります。
  • 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の判断を推奨するものではありません。投資・経営に関する判断は、ご自身の責任において行ってください。
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