飛行機によく乗る方なら、「航空会社の上級会員」という言葉を一度は耳にしたことがあると思います。ANAやJALに、たくさん搭乗した人や条件を満たした人に与えられる「会員ステイタス(ランク)」のことですね。
このランクが上がると、いったい何が変わるのでしょうか。ざっくり言えば、変わるのは大きく3つの場面です。1つめは空港。チェックインや保安検査、ラウンジでの過ごし方が変わります。2つめは機内。優先搭乗や座席まわりでゆとりが生まれます。3つめはマイル。同じ路線に乗っても、貯まるマイルが増えます。さらに、提携している他の航空会社に乗るときにも、一部の優遇が引き継がれます。
この記事は、その「変わること(=メリットの中身)」だけに徹した完全ガイドです。逆に「どうやって上級会員になるか(=取得条件)」は扱いません。必要なポイントや搭乗回数、SFC・JGCの年会費といった数字は改定も多く、別テーマになるからです。今回は「なると何が変わるか」を、初心者の方にもわかるよう、基礎からていねいに整理していきます。
なお、手荷物が何kg増えるか、ボーナスマイルが何%上乗せされるか、といった具体的な数値は、ランク・路線・空港によって異なり、改定もあります。本記事ではこうした数字は断定せず「公式で最新を確認」とご案内します。あらかじめご了承ください。
そもそも「上級会員(ステイタス制度)」とは
まずは言葉の整理から。ANA・JALには、たくさん搭乗した人や条件を満たした人に与えられる「会員ステイタス(ランク)」があります。これがステイタス制度です。
下のランクから上のランクへと段階があり、ランクが上がるほど、空港・機内・マイルでの優遇が増えていく仕組みになっています。一般の会員と上級会員のいちばんの違いは、この「優遇の量」だと思ってください。同じ航空会社の同じ便に乗っても、上級会員のほうが空港でスムーズに動け、機内で快適に過ごせ、マイルも多く貯まる、というわけです。
そして上級会員には、もうひとつ大きな特徴があります。一度上のランクに上がると、その実績をもとに特典を持ち続けられる仕組みがあること。ANAなら「スーパーフライヤーズ(SFC)」、JALなら「JALグローバルクラブ(JGC)」と呼ばれるものです。これについては後ほど専用の章で説明します。
ここではまず、「上級会員=優遇が増えるランク」というイメージを持っておいてください。この記事では一貫して「どうやってなるか」ではなく「なると何が変わるか」だけを扱います。
上級会員のメリット全体像(4方向で8項目)
上級会員のメリットは、名称こそANAとJALで違っても、大きく8つに整理できます。方向で分けると、ぐっと分かりやすくなります。
| 方向 | メリット |
|---|---|
| 空港まわり | ① 航空会社ラウンジが使える |
| 空港まわり | ② 専用/優先チェックインカウンター |
| 空港まわり | ③ 優先保安検査(ファストレーン等) |
| 空港まわり | ④ 優先搭乗 |
| 空港まわり | ⑤ 受託手荷物の優遇(許容量アップ・優先受取) |
| 搭乗・予約 | ⑥ 座席指定・空席待ち・アップグレードの優先 |
| マイル | ⑦ フライトボーナスマイル |
| 提携 | ⑧ アライアンス上級資格(他社便でも一部メリット) |
空港まわりが5つ、搭乗・予約まわりが1つ、マイルが1つ、提携が1つ。全部を完璧に暗記する必要はありません。「空港・機内・マイル・提携の4方向で優遇が増えるんだな」という大枠だけつかんでもらえれば大丈夫です。
ここからは、この8つを1つずつ詳しく見ていきます。
メリット詳細(①〜⑧)
① 航空会社ラウンジが使える(カードラウンジとは別物)
メリットの1つめは、航空会社ラウンジが使えるようになることです。
上級会員になると、ANAラウンジやJALのサクララウンジなど、各航空会社が運営する上質なラウンジを、搭乗前に使えるようになります。アルコールを含むドリンクや軽食、Wi-Fi、電源などがそろい、一般エリアより落ち着いて過ごせます。
ここで、初心者の方がとくに混同しやすい大事な区別を2つお伝えします。
1つめ。これは、ゴールドカードで入れる「カードラウンジ」とは別物です。ゴールドカードの特典では、航空会社ラウンジには原則として入れません。航空会社ラウンジに入る条件は「上級会員、または上位クラスの搭乗券」です。空港のラウンジには「カードラウンジ」と「航空会社ラウンジ」という別系統があり、上級会員で使えるのは後者だ、と覚えておいてください。
2つめ。上級会員でも、最上級ラウンジには別条件があります。ANAの「ANA SUITE LOUNGE」や、JALの「ダイヤモンド・プレミアラウンジ」は、上級会員なら誰でも入れるわけではありません。たとえばANA SUITE LOUNGEはファーストクラス搭乗者またはダイヤモンドサービス会員が対象で、プラチナ会員・SFC会員は入れず、ANA LOUNGEの利用となります。JALのダイヤモンド・プレミアラウンジも、ダイヤモンドやJGCプレミアなどが中心で、一般のサクララウンジとは別です。つまり航空会社ラウンジ自体が2段階構造になっている、ということですね。
なお、ANAではラウンジの無料利用が始まるのはプラチナ会員からで、入門ランクのブロンズ会員はラウンジ利用にマイルやアップグレードポイントが必要です(無料ではありません)。同伴者の可否や人数もランクで異なります。このあたりは公式の利用基準で要確認です。
② 専用/優先チェックインカウンター
2つめは、専用・優先のチェックインカウンターです。
上級会員になると、一般のカウンターとは別に用意された、専用または優先のチェックインカウンターが使えます。混雑している時間帯でも待ち時間が少なく、荷物を預けてから保安検査へ進む流れがスムーズになります。空港で並ぶ時間が減るのは、出張や旅行で時間に追われているときほどありがたいメリットです。
ANAでは「ANA PREMIUM CHECK-IN」、さらに最上級のダイヤモンド向けには羽田の「ANA SUITE CHECK-IN」など、ランクによってグレードの差もあります。JALでも同じように、ステイタス保有者向けの優先・専用カウンターが用意されています。
ただし、こうした専用カウンターが設置されている空港は限られます。すべての空港にあるわけではなく、設置空港はランク・空港によって異なり、改定もあります。ご利用の空港にあるかどうかは、公式で最新をご確認ください。
③ 優先保安検査(ファストレーン等)
3つめは、優先保安検査です。空港で意外と時間がかかるのが、保安検査の列ですね。
上級会員になると、専用または優先の保安検査レーンが使えて、一般の列に並ばず先に通過できることがあります。これを「ファストレーン」「ファストトラック」などと呼びます。ANAの国内線では「専用保安検査場」が用意されていて、ダイヤモンドやプラチナ、SFC、スターアライアンス ゴールドの会員、プレミアムクラスの利用客などが対象です。
国際線では、提携アライアンスのファストトラックが一部の空港で使えます。これは、このあと出てくる⑧アライアンスの話とつながります。
注意点として、こうした専用・優先レーンが設置されている空港は限定的で、空港によって有無が異なります。どの空港で使えるかは改定もありますので、具体的な設置空港は公式で最新をご確認ください。
④ 優先搭乗
4つめは、優先搭乗です。
上級会員になると、一般の搭乗グループより先に機内に入れます。これが優先搭乗です。早めに乗り込めると、いいことが2つあります。
1つは、頭上の収納スペース(オーバーヘッドビン)を確保しやすいこと。後から乗ると、自分の座席の近くがすでに埋まっていて、荷物を別の場所に置くことになりがちですが、優先搭乗ならその心配が減ります。もう1つは、慌てずゆとりを持って着席できること。通路で渋滞する前に座れるので、落ち着いて出発を待てます。
ANAもJALも、上級会員のステイタス保有者が対象です。そして、このメリットは提携している他社の便でも受けられることがあります。アライアンスの上級資格があれば、他社便でも優先搭乗のグループに入れる、という仕組みです(⑧で詳述します)。
⑤ 受託手荷物の優遇(許容量アップ・優先受取)
5つめは、受託手荷物(預ける荷物)の優遇です。これは2つの側面があります。
1つめは、預けられる手荷物の許容量が増えること。重さや個数の上限が、一般会員より優遇されることがあります。家族旅行やゴルフなど、荷物が多い場面では効いてきます。
2つめは、到着後の優先受取。上級会員の荷物には「PRIORITY(優先)」や「FIRST」といったタグが付けられて、到着後、手荷物がベルトに優先的に早く出てくる、という優遇です。飛行機を降りてから荷物を待つ時間が短くなるわけですね。参考までに、JALではダイヤモンド/JGCプレミアが「FIRST」タグ、サファイア/JGCが「PRIORITY」タグ、といった段階差があります。
ただし、何kg・何個増えるのか、どのタグが付くのかは、ランク・路線・提携状況で異なり、改定もあります。具体的な数値・タグ種別は断定せず、公式で最新をご確認ください。
⑥ 座席指定・空席待ち・アップグレードの優先
6つめは、座席指定・空席待ち・アップグレードの優先、つまり予約や搭乗まわりの優遇です。具体的には3つあります。
1つめ、座席指定で優先扱いになり、前方の席や、足元が広い非常口席など、いわゆる良い座席を取りやすくなります。2つめ、空席待ち(キャンセル待ち)での優先。満席のフライトでも、上級会員は空席が出たときの順番が上がります。3つめ、アップグレードの優先。条件を満たせば、上のクラスへ上がる際の優先順位が高くなります。同じ便でも、より快適に過ごせる可能性が広がる、ということですね。
ただし、アップグレードの仕組み(どんなポイントを使うのか、どのクラスや運賃が対象になるのか)は、ランクや路線で異なり、改定も多い項目です。ここはとくに流動的なので、具体的な仕組みは公式で最新をご確認ください。
⑦ フライトボーナスマイル
7つめは、フライトボーナスマイルです。これは「マイルが変わる」の中心になるメリットです。
上級会員になると、フライトで通常もらえるマイルに加えて、ランクに応じた割合のボーナスマイルが上乗せされます。つまり、一般会員とまったく同じ路線・同じ運賃で乗っても、上級会員のほうが多くマイルが貯まる、ということ。乗れば乗るほど、この差は積み重なっていきます。マイルを貯めている方にとっては、大きな魅力です。
さらに、ANAダイヤモンドやJALダイヤモンドといった最上級ランクでは、貯めたマイルの有効期限が実質なくなる(無期限化される)といった優遇もあります。貯めたマイルが期限切れで失われにくくなるわけです。
ただし、ボーナスの率(何%上乗せされるか)は、ランクによって段階的に異なり、対象範囲も改定されます。具体的な率はここでは断定しません。最新は公式でご確認ください。
⑧ アライアンス上級資格(他社便でも一部メリット)
8つめは、アライアンス(航空連合)の上級資格です。あまり知られていませんが、大きなメリットです。
ANA・JALの上級会員になると、所属する航空連合の上級資格も自動的に得られます。これにより、ANAやJAL以外の、提携している航空会社の便に乗るときも、ラウンジ・優先チェックイン・優先搭乗・手荷物優遇など、一部のメリットが受けられます。海外の航空会社に乗るときでも優遇が引き継がれる、ということですね。
航空連合は、ANA系がスターアライアンス、JAL系がワンワールドです。ランクとアライアンス資格の対応は、おおむね次のようになります。
| 航空会社 | ランク | アライアンス資格 |
|---|---|---|
| ANA | ダイヤモンド/プラチナ/SFC | スターアライアンス ゴールド |
| ANA | ブロンズ | スターアライアンス シルバー |
| JAL | ダイヤモンド/JGCプレミア | ワンワールド エメラルド |
| JAL | サファイア/JGC | ワンワールド サファイア |
ここで注意したいのは、ANAの入門ランクであるブロンズは「スターアライアンス シルバー」であって、ゴールドではない点です。「上級会員=みんなアライアンスのゴールド」ではない、ということですね。
アライアンス資格ごとに受けられるメリットの目安(概念)は、次のとおりです。スターアライアンス ゴールドなら、提携各社のラウンジ利用・優先チェックイン・優先搭乗・追加手荷物許容・優先手荷物・空席待ち優先・一部空港でのファストトラックなど。ワンワールド サファイアなら、ビジネスクラスラウンジ利用・優先チェックイン・優先搭乗・追加手荷物許容・優先手荷物など。ワンワールド エメラルド(上位)なら、これらに加えてファーストクラスラウンジ利用などが受けられます。
ただし、提携他社便で実際に受けられるメリットは、航空会社・空港ごとに例外や差があります。利用前に各社・アライアンス公式でご確認ください。
ANA・JALのステイタス全体像
ここで、ANA・JALのステイタスの全体像を、枠組みだけ整理しておきます(取得に必要な数字は扱いません)。名称が多く混乱しやすいので、表で見ると分かりやすいです。
ANA(ANAマイレージクラブ プレミアムメンバー)
| ステイタス | 位置づけ(枠組み) | アライアンス資格 |
|---|---|---|
| ダイヤモンド | 最上級。ANA SUITE LOUNGE等まで含む最上位の優遇 | スターアライアンス ゴールド |
| プラチナ | 上級。航空会社ラウンジ無料利用が始まるランク | スターアライアンス ゴールド |
| ブロンズ | 入門ランク。優先チェックイン等は一部、ラウンジは無料ではない | スターアライアンス シルバー |
ポイントは、航空会社ラウンジの無料利用が始まるのはプラチナからだということ。ブロンズは入門ランクで、ラウンジは無料ではなく、アライアンス資格もシルバーです。
JAL(JALマイレージバンク+JALグローバルクラブ)
| ステイタス | 位置づけ(枠組み) | アライアンス資格 |
|---|---|---|
| ダイヤモンド | 最上級。ダイヤモンド・プレミアラウンジ等の最上位優遇 | ワンワールド エメラルド |
| JGCプレミア | 上位。ダイヤモンドに次ぐ優遇(最上級ラウンジ利用可) | ワンワールド エメラルド |
| サファイア | 上級。サクララウンジ利用が始まるランク | ワンワールド サファイア |
| クリスタル | 入門ランク。優遇は限定的(ラウンジはクーポン等条件付き) | (要確認) |
JALは段階が多めですが、「サファイアから上が、いわゆる上級会員ゾーン」とおさえると整理しやすいです。サクララウンジの利用が始まるのはサファイアからです。
SFC・JGC = 実績が少ない年でも上位特典を維持できる仕組み
ここまで何度か出てきた「SFC」と「JGC」を説明します。これが「上級会員を目指す」大きな動機になっている仕組みです。
通常、ステイタスは毎年の搭乗実績で判定されます。そのため、たくさん乗らなかった年はランクが下がってしまいます。ところが、ANAの「SFC(スーパーフライヤーズカード)」と、JALの「JGC(JALグローバルクラブ)」は、これとは違う仕組みなのです。
ANAはプラチナ以上、JALはサファイア以上を一度達成すると申し込めて、保有し続けるかぎり、その後は搭乗実績が少ない年でも、上位の特典を持ち続けられます。SFCならプラチナ相当、JGCならサファイア相当の特典が、半永久的に近い形で維持できる、という枠組みです。ラウンジや優先サービス、アライアンスの上級資格(ANA=スターアライアンス ゴールド/JAL=ワンワールド サファイア)も、その対象になります。
| 仕組み | 維持できる相当ランク | アライアンス資格 |
|---|---|---|
| SFC(ANA) | プラチナ相当 | スターアライアンス ゴールド |
| JGC(JAL) | サファイア相当 | ワンワールド サファイア |
なお、SFC・JGCの取得条件や年会費といった数字は、今回のテーマから外れるので扱いません。ここでは「実績が少ない年でも上位特典を維持できる仕組みがある」、この一点だけおさえてください。
メリット早見表(ANA・JAL対応)
8つのメリットを、ANA・JALの呼び名で対応づけた早見表です。具体的な数値(許容量・率・人数・料金など)は改定が頻繁なため、ここでは断定せず「公式で要確認」としています。
| メリット | ANA(例) | JAL(例) | 補足 |
|---|---|---|---|
| ① 航空会社ラウンジ | ANA LOUNGE/SUITE LOUNGE | サクララウンジ/ダイヤモンド・プレミアラウンジ | 最上級ラウンジは別条件。カードラウンジとは別物 |
| ② 専用/優先チェックイン | ANA PREMIUM CHECK-IN/SUITE CHECK-IN | ステイタス向け優先カウンター | 設置空港は限定→要確認 |
| ③ 優先保安検査 | 専用保安検査場/国際線ファストトラック | 優先レーン/ファストトラック | 空港により有無が違う→要確認 |
| ④ 優先搭乗 | あり(上級会員) | あり(上級会員) | 提携他社便でも可(⑧) |
| ⑤ 手荷物優遇 | 許容量アップ+PRIORITYタグ | 許容量アップ+FIRST/PRIORITYタグ | 数値・タグ種別は要確認 |
| ⑥ 座席/空席待ち/アップグレード優先 | あり | あり | 仕組みは改定多→要確認 |
| ⑦ フライトボーナスマイル | ランク別に上乗せ | ランク別に上乗せ | 率は断定しない→要確認 |
| ⑧ アライアンス上級資格 | スターアライアンス ゴールド(ブロンズはシルバー) | ワンワールド エメラルド/サファイア | 他社便で一部メリット |
こんな人に効く(優劣でなく「場面」)
上級会員のメリットは、人によって効き方が違います。優劣ではなく、使う場面の違いとして見てください。
| こんな人 | とくに効くメリット |
|---|---|
| 出張で頻繁に飛行機に乗る人 | 専用チェックイン・優先保安検査・優先搭乗(空港での待ち時間・手間が減る) |
| 家族や連れで荷物が多い人 | 受託手荷物の許容量アップ・優先受取(荷物の心配が減り、到着後も早く受け取れる) |
| 特定の航空会社をよく使う人 | フライトボーナスマイル・ラウンジ(乗るほどマイルが積み重なり、ラウンジも繰り返し使える) |
| 国際線によく乗る人 | アライアンス上級資格(提携先の他社便でも優遇が引き継がれる) |
たとえば出張が多い人なら、専用チェックインや優先保安検査、優先搭乗で空港での待ち時間や手間が減るのは大きいですね。早く動けるぶん、時間の余裕が生まれます。家族で荷物が多い人なら、受託手荷物の許容量アップや優先受取が効いてきます。
このように、自分の飛び方によって、刺さるメリットは変わります。「全部が全員に効く」のではなく、「自分の場面に効くのはどれか」という見方をすると、メリットが自分ごとになります。
よくある勘違い
最後に近づいてきましたが、ここで初心者の方がつまずきやすい「よくある勘違い」をまとめます。
- 「ゴールドカードを持っていれば航空会社ラウンジに入れる」は誤り。ゴールドカードで入れるのはカードラウンジです。ANAラウンジやJALサクララウンジ(航空会社ラウンジ)は、上級会員か上位クラス搭乗券が条件です。
- 「上級会員になれば一番いいラウンジに入れる」とは限らない。ANA SUITE LOUNGEなどの最上級ラウンジは、プラチナ・SFC会員でも入れず、さらに上の条件(ダイヤモンド級や上位クラス搭乗)が必要です。
- 「上級会員」と「アライアンス資格」は同じではない。たとえばANAのブロンズは、スターアライアンス シルバーで、ゴールドではありません。ゴールド相当になるのはプラチナ以上です。
- メリットの中身を「数字」で覚えない。許容量やボーナス率はランク・路線で異なり改定も多いので、概念でおさえて、数字は公式で確認しましょう。
- 「半永久維持」はSFC・JGCという別の仕組み。ステイタス自体は毎年の実績で判定され、維持はSFC・JGCという枠組みの話です。
- 提携他社便のメリットには例外がある。アライアンス資格があっても、空港・航空会社によりラウンジやファストトラックが使えない場合があります。利用前に要確認です。
見極めチェックリスト
「自分にはどのメリットが効くか」を見極めるためのチェックリストです。次の5つを順に考えると、自分に効くメリットがはっきりしてきます。
- ① よく乗る航空会社はどこか。特定の会社に集中しているほど、ボーナスマイルやラウンジが繰り返し効きます。
- ② 年にどれくらい飛ぶか。頻度が高いほど、空港での優先サービスや時間短縮の価値が大きくなります。
- ③ 誰と・どれくらいの荷物で移動するか。家族で荷物が多いなら、手荷物の優遇や同伴の扱いが重要になります。同伴条件はランクで異なるので公式で確認を。
- ④ 国内中心か、国際線も乗るか。国際線が多いなら、アライアンスの上級資格や他社便での優遇が効いてきます。
- ⑤ ラウンジをどれくらい重視するか。ラウンジ目当てなら、どのランクからどのラウンジが使えるか、最上級ラウンジは別条件、という点を押さえておきましょう。
この5つを軸に考えると、メリットを「なんとなくすごそう」ではなく「自分の使い方に効くかどうか」で判断できます。数字や条件は、各公式で最新をご確認ください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 上級会員になると、ゴールドカードと同じラウンジが使えるのですか?
別物です。ゴールドカードで入れるのは「カードラウンジ」、上級会員で使えるのは「航空会社ラウンジ(ANAラウンジ・JALサクララウンジなど)」です。ゴールドカードの特典では、航空会社ラウンジには原則入れません。
Q2. 上級会員になれば、一番いいラウンジに入れますか?
とは限りません。ANA SUITE LOUNGEやJALダイヤモンド・プレミアラウンジといった最上級ラウンジは、上級会員なら誰でも入れるわけではなく、別条件があります。たとえばANA SUITE LOUNGEは、プラチナ・SFC会員では入れず、ダイヤモンド級や上位クラス搭乗が必要です。
Q3. ANAやJAL以外の航空会社に乗っても、メリットはありますか?
あります。上級会員になると、アライアンス(ANA系=スターアライアンス/JAL系=ワンワールド)の上級資格も得られ、提携している他社便でもラウンジ・優先搭乗・手荷物優遇などの一部が受けられます。ただし航空会社・空港ごとに例外や差があるので、利用前に要確認です。
Q4. 手荷物は何kg増えますか? ボーナスマイルは何%上乗せされますか?
本記事では具体的な数値は断定していません。許容量やボーナス率は、ランク・路線・提携状況によって異なり、改定もあるためです。最新は各社の公式サイトでご確認ください。
Q5. たくさん乗らない年が続いても、上級会員の特典は維持できますか?
SFC(ANA)・JGC(JAL)という仕組みを利用していれば、搭乗実績が少ない年でも上位の特典を維持できます。SFCならプラチナ相当、JGCならサファイア相当です。なお取得条件や年会費といった数字は、本記事のテーマからは外れるため扱っていません。
まとめ
航空会社の上級会員になると、空港・機内・マイル・提携の4方向で優遇が増えます。メリットは大きく8つでした。
①航空会社ラウンジは、ゴールドカードのカードラウンジとは別物で、最上級ラウンジはさらに別条件。②専用チェックイン、③優先保安検査、④優先搭乗、⑤手荷物優遇で、空港での待ち時間や手間が減り、機内でもゆとりが生まれます。⑥座席・アップグレード優先で、より快適に。⑦ボーナスマイルで、同じ路線でも多く貯まる。そして⑧アライアンス上級資格で、ANA・JAL以外の提携便でも一部メリットが受けられます。
ANAはダイヤモンド・プラチナ・ブロンズ、JALはダイヤモンド・JGCプレミア・サファイア・クリスタルといった段階があり、SFC・JGCは実績が少ない年でも上位特典を維持できる仕組みでした。
メリットは優劣ではなく、自分の飛び方で効き方が変わるだけです。「全部が全員に効く」のではなく、「自分の場面に効くのはどれか」という見方が、いちばん腑に落ちると思います。
なお、本記事は2026年時点の一般的な仕組みの解説です。メリットの対象・数値・条件(受託手荷物の許容量やタグ種別、フライトボーナスマイルの率、ラウンジの同伴可否・人数、最上級ラウンジの利用条件、専用チェックイン・優先保安検査・ファストトラックの設置空港、座席指定・空席待ち・アップグレードの仕組みなど)は改定されることがあります。実際にご利用の際は、最新の情報を各社(航空会社・アライアンス)の公式サイトで必ずご確認ください。