「アメックスの保険が改悪されるって本当?」「携行品損害保険が終わるとどんなトラブルが起きる?」「自分の持っているアメックスは対象?対策はある?」—— 2026年4月7日のアメリカン・エキスプレス公式発表を受けて、こうした疑問を持っているアメックスホルダーは多いはずです。
本記事では、ヒルトンアメックス・マリオットアメックスをメインで使う筆者が、2026年7月1日施行の海外旅行傷害保険改定について、終了する補償の正確な内容・対象カード完全リスト・実害シミュレーション・年会費無料で取れる対策まで、2026年5月時点の最新情報で徹底解説します。読み終わる頃には、自分のカードが対象か、いつから何が変わるか、何をすればいいかが完全に把握できます。
結論を先にお伝えすると、2026年7月1日以降に旅行期間が開始される旅行から、ほぼすべてのアメックス系カードで携行品損害保険が終了します。継続するのはプラチナとビジネスプラチナのみ。年会費1〜10万円のグリーン・ゴールド・ゴールド・プリファード・マリオット・ヒルトン・ANA・デルタ系すべてが対象です。ただし年会費無料の補強カードを1枚追加するだけで、実質ほぼカバーできるのが救いです。
結論|アメックス民が今すぐ取るべき3つの対策
細かい話に入る前に、保有者が今すぐ取るべきアクションを3つに絞って提示します。
- 2026年6月30日までに旅行開始するなら従来通り補償。GW・夏休み前半(〜6月末出発)の旅行はそのまま使える
- 7月以降の旅行は携行品が無補償。年会費永年無料の補強カード(エポスカード等)を1枚作っておけば、ほぼリスクヘッジ完了
- アメックスを解約する必要はない。傷害・疾病治療費用や賠償責任など主要補償は継続。携行品だけ別カードで補完すればOK
では具体的な改定内容から見ていきましょう。
改定の概要|2026年4月7日発表・7月1日施行
2026年4月7日、アメリカン・エキスプレス・インターナショナル・インクは公式サイト上で「『海外旅行傷害保険』一部対象カード、補償内容改定のお知らせ」を公表しました。
終了する補償と継続する補償
改定の核心は明確で、携行品損害保険のみが終了し、その他の補償項目はすべて継続します。
| 補償項目 | 2026年6月30日まで | 2026年7月1日以降 |
|---|---|---|
| 傷害死亡・後遺障害保険 | 補償あり | 補償継続 |
| 傷害治療費用 | 補償あり | 補償継続 |
| 疾病治療費用 | 補償あり | 補償継続 |
| 賠償責任 | 補償あり | 補償継続 |
| 携行品損害保険 | 補償あり(最高50万円) | 補償終了 |
| 救援者費用 | 補償あり | 補償継続 |
つまり、海外旅行で大ケガしたり病気で入院した場合の医療費や、現地で他人に損害を与えた場合の賠償責任はこれまで通りカバーされます。変わるのは「カメラ・パソコン・スマホなどの私物が盗難・破損した時の50万円補償」だけです。
適用日と経過措置(6月30日までは従来通り)
具体的な適用ルールは次の通りです:
- 2026年6月30日(火)までに旅行期間が開始される旅行:従来通り携行品損害保険を含むすべての補償が有効
- 2026年7月1日(水)以降に旅行期間が開始される旅行:携行品損害保険のみ補償対象外(その他の補償は継続)
注意点として、判定基準は「旅行期間の開始日」です。例えば6月29日に出発し7月10日に帰国するハワイ旅行であれば、出発日が6月30日以前のため従来通り携行品損害保険の補償対象になります。逆に7月1日出発の旅行は、いかに事前準備していても携行品は補償されません。
対象カード完全一覧
アメックス公式発表によると、以下のカード(17券種前後)で携行品損害保険が終了します。提携カード含めて主要なカードを網羅します。
個人カード
- アメリカン・エキスプレス・グリーン・カード(年会費13,200円)
- アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード(旧版・年会費31,900円)
- アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カード(年会費39,600円)
- スカイ・トラベラー・カード
- スカイ・トラベラー・プレミア・カード
- ペルソナ・アメリカン・エキスプレス・カード
ビジネスカード
- アメリカン・エキスプレス・ビジネス・グリーン・カード
- アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード
提携カード
- マリオットボンヴォイ・アメリカン・エキスプレス・カード(年会費34,100円・通常版)
- マリオットボンヴォイ・アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード(年会費82,500円)
- ヒルトン・オナーズ・アメリカン・エキスプレス・カード(年会費16,500円・通常版)
- ヒルトン・オナーズ・アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード(年会費66,000円)
- ANA アメリカン・エキスプレス・カード
- ANA アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード
- デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・カード
- デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード
※完全なリストはアメックス公式発表(amex-news-012)でご確認ください。
継続するカード(プラチナのみ)
携行品損害保険が引き続き付帯するのは、以下の最上位カードのみです:
- アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード(年会費165,000円)
- アメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナ・カード
つまり、年会費10万円超の最上位カード保有者は影響を受けません。一方、年会費1〜10万円帯のすべてのアメックス(マリオット・ヒルトン・ANA含む)は今回の改定対象です。
携行品損害保険終了の実害シミュレーション
「携行品損害50万円が消える」と聞いてもピンとこない方が多いはず。実際の海外旅行でどんなトラブルが想定されるか、具体的なシミュレーションで実害を見てみましょう。
ケース1|ハワイでカメラ・スマホ盗難(被害額35万円)
家族でハワイ旅行中、ワイキキビーチでバッグごとスマホ・ミラーレスカメラ・予備バッテリーを盗まれた、というトラブルは現実によくあります。
| 盗難品 | 時価 |
|---|---|
| iPhone 16 Pro | 約18万円 |
| ミラーレスカメラ+レンズ | 約15万円 |
| バッグ・財布・予備バッテリー | 約2万円 |
| 合計 | 35万円 |
2026年6月30日までの旅行:マリオットアメックス/ヒルトンアメックス等の携行品損害保険50万円から、自己負担額を引いた実費が補償される(約32万円程度返ってくる)。
2026年7月1日以降の旅行:カード保険からは1円も出ない。35万円すべて自己負担。
ケース2|欧州でノートPC破損(被害額25万円)
パリのカフェで盗難未遂を防ごうとしてMacBook Proを落として液晶破損、修理見積もり25万円というケース。携行品損害保険は盗難だけでなく偶然事故による破損も対象のため、改定前なら多くがカバーされていました。
2026年7月1日以降:MacBook修理代25万円が全額自己負担。
数字で見る年間損失リスク
クレジットカード会社の事故データから推計すると、海外旅行1回あたりの携行品トラブル発生率は約2〜3%。年2回海外旅行する方なら、5〜10年に1回は何らかの携行品事故に遭う計算です。
その時の平均被害額は20〜40万円。1回でも遭遇すれば、年会費無料の補強カード5〜10年分以上を上回る損失が発生する可能性があります。
取れる対策3選
対策1|年会費無料の補強カード(最もコスパ良)
最もコスパが良いのは、携行品損害保険が付帯した年会費無料カードを1枚追加すること。代表的な候補:
- エポスカード:携行品損害100万円(最強・年会費永年無料)
- 楽天カード:携行品損害20万円程度(要公式確認・年会費永年無料)
- JCB CARD W:携行品損害20万円(39歳以下限定・年会費永年無料)
これらは「利用付帯」なので、出発前に空港までの交通費等を該当カードで支払えば補償が有効になります。詳しくはアメックス民向け|海外旅行保険を補強する年会費無料カード3選で完全解説しています。
対策2|単独の海外旅行保険加入
1回の旅行ごとに単独の海外旅行保険(AIG・損保ジャパン等)に加入する方法。年2〜3回旅行する方には、まとめて補償してくれる年間保険プランも便利です。
- 1回の旅行(5〜10日):3,000〜5,000円程度
- 年間プラン:3〜5万円程度(複数回旅行可)
年会費無料カードと比べるとコストは高いですが、補償額・補償項目の幅で優位性があります(家族補償・キャンセル費用等)。
対策3|アメックス・プラチナへの切替
年会費165,000円のアメックス・プラチナに切り替えれば、携行品損害保険を含むすべての補償が継続します。同時にFHR(ファイン・ホテル・アンド・リゾート)特典・コンシェルジュ等の超プレミアム特典が付与されるため、年会費の元が取れる方には実は最強の対策。
ただし、年会費16.5万円を払うかどうかは利用パターン次第。月14,000円超の追加コストを許容できるかが分岐点です。
アメックス民の選択肢別おすすめ補強カード
パターン1|メイン1枚派 → エポスカード一択
アメックスをメインで使う方が手軽に補強したいなら、エポスカードが最適解。
- 年会費永年無料
- 携行品損害100万円(補強カード最強)
- 海外旅行傷害保険最高3,000万円(傷害治療200万円・疾病治療270万円)
- 最短即日発行
詳細はエポスカード徹底レビュー記事もご覧ください。
パターン2|メイン2枚派 → エポス + 楽天 or JCB CARD W
カードを複数活用する方は、エポス+楽天カード or JCB CARD W の組み合わせで治療費用補償を合算できます。
- 傷害治療:エポス200万円+もう1枚の補償額の合算
- 携行品損害:エポス100万円+もう1枚分の合算
欧米での高額医療費にも対応できる重厚な布陣になります。
パターン3|家族複数旅行派 → エポス本人+家族カード発行
家族で旅行する方は、家族にも本会員エポスカードを発行してもらうのが最強。
- 家族それぞれに最高3,000万円の保険(自動付与)
- 携行品損害も家族それぞれに100万円
- 家族カードがない代わりに、それぞれが本会員として恩恵を最大限享受
よくある質問(FAQ)
Q. 6月30日に出発・7月10日帰国の旅行は補償される?
A. 補償されます。判定基準は「旅行期間の開始日」なので、6月30日(火)以前に旅行が開始される場合は、帰国が7月以降でも従来通り携行品損害保険が有効です。
Q. 改定後はアメックスを解約すべき?
A. 解約する必要はありません。傷害治療・疾病治療費用、賠償責任、救援者費用、傷害死亡・後遺障害などその他の補償は継続します。携行品だけ年会費無料の別カードで補強すれば実質ほぼカバー可能です。
Q. プラチナへの切り替えはコスパどう?
A. 年会費165,000円のプラチナは「FHR特典・コンシェルジュ・センチュリオン・ラウンジ」等の超プレミアム特典を活用できる方には十分元が取れます。ただし、携行品損害保険を維持するためだけにプラチナ化するのはコスパが合いません。エポス追加(無料)で実質代替できます。
Q. 補強カードはエポス以外で代替可?
A. はい、楽天カード・JCB CARD W・三井住友カード(NL)など多くの選択肢があります。詳しい比較はアメックス民向け|海外旅行保険を補強する年会費無料カード3選をご覧ください。
Q. なぜアメックスは携行品損害保険を終了するの?
A. アメックス公式は具体的な理由を公表していませんが、業界関係者の見立てでは「事故率の上昇+スマホ・PC等高額機器の普及で保険料コストが増大」「カード会社全般で携行品損害保険の縮小トレンド」が背景と推測されます。
Q. 改定後の海外旅行保険は実質どこまで使える?
A. 携行品以外(傷害死亡1億円、傷害治療300万円、疾病治療300万円、賠償責任4,000万円、救援者費用400万円など)はそのまま使えます。年会費数万円のカードに付帯する保険として、依然として高い価値があります。
まとめ|アメックスを賢く使い続けるために
本記事のポイントを整理します:
- 2026年7月1日以降に旅行期間が開始される旅行から、アメックス系カードの携行品損害保険が終了
- 対象は17券種前後(グリーン・ゴールド・プリファード・マリオット・ヒルトン・ANA・デルタ等)
- プラチナ・ビジネスプラチナのみ携行品損害が継続
- 傷害・疾病治療費用、賠償責任、救援者費用、傷害死亡・後遺障害はすべて継続
- 2026年6月30日までに旅行開始の場合は従来通り全補償有効
- 最もコスパの良い対策は年会費永年無料のエポスカード追加(携行品損害100万円・即日発行可)
- アメックスを解約する必要はない。携行品だけサブカードで補完すればOK
2026年7月1日改定は確かに「改悪」ですが、本当に必要な治療費用や賠償責任は継続するため、過度に騒ぐ必要はありません。年会費永年無料の補強カード1枚を作っておくだけで、実質的にほぼ無傷で乗り切れる改定です。
本記事の内容は2026年5月時点の情報およびアメックス公式発表(2026年4月7日)に基づきます。詳細条件は今後変更される可能性があるため、最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。クレジットカードの選定および海外旅行保険の活用は、最終的にはご自身のリスク判断と責任のもとお願いします。
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